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「しぜんのかたち」 2021
 クサカベギャラリー
​ 京都市

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植物や鉱物、海の漂流物など人工物でも長い間自然環境にさらされることで自然を帯びてくるもの、生活の中から生まれるかたちなど、「しぜんのかたち」をキーワードに集めたものでのインスタレーションを行った。ワークショップでは「しぜんのかたち」の線を探しながら、私たちの身体から生まれるかたちを見つめていった。

庭を含めたギャラリー全体で展示をし、会期中も訪れる人により有機的に広がっていくドローイングを行った。外からの自然光や風も取り入れながら、空間は生き物のように変化していった。

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ギャラリーの庭に放置されていた鉢を、海藻と組み合わせた作品。
鉢の上に鉄板が置いてあり、鮮やかなオレンジ色の錆が付着していた。ギャラリーオーナーが鉢の上の土を拭き取っていたところ、そのストロークが美しかったため途中で止めてもらい、そのまま展示したもの。

実家で半世紀ほど使用している生き物をさばくまな板。
私の父は夏は素潜りで魚介を取り、冬は猟で鴨や雉を狩ってこのまな板でさばいていた。現在、父は他界し、大
学生になる甥っ子が毎日のように釣りをして、このまな板で釣った魚をさばいている。子供の頃からずっと見ていたまな板だが、最近になってその姿が激変した。甥っ子が火を使いだしたのだ。私はまな板のあまりの変わりようにはじめはショックを受けたのだが、よく見ると昔の壁画のようで美しい。甥っ子に話を聞いてみると、皮と身の間の脂が多い魚が釣れたときにガスバーナーで炙るそうだ。私はこの絵画のようなまな板の移り変わりを、甥っ子には内緒で記録していくことにした。

このまな板の移り変わりは海や気象、そしてそれらと繋がるあらゆる流れの動きでもある。

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夜間に外に映し出される展示物のシルエット。

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訪れる人が線を重ねていくドローイング。

長い棒の先にペンを取付け、利き腕と反対の手で紙やビニールの上に描いた。

前に書いた人の線の周りに重ねていくが、コントロールが効かないため線は揺らぎ、予期せぬ動きを生む。人体共通の動きを取り入れながら、そこに生まれる「しぜんのかたち」を観察していった。

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長い棒を使い不安定な状態でビニールシートの向こう側の景色をトレースしたもの。この日は強風だったため、風を取り入れながらのドローイング。